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海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)

今回の目的は 「アストゥリアス週間限定メニュー」です。「スペイン王朝発祥の地」としても知られる アストゥリアス は  スペイン北部のカンタブリア海に面した海岸沿いに東西に広がる地域で 荒っぽい海岸線とヨーロッパ連峰に挟まれた複雑な地形から 「海のスイス」とも呼ばれています。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8482186.jpg●アストゥリアス2005を味わう ¥2000
2004年のアストゥリア料理最優秀賞を受賞した新進気鋭のシェフ「セルヒオ・ラマ・リヒャール」氏による創作料理。スープ・冷菜・温菜・デザートの4品で構成されています。
量が少ないって文句が多いのでしょうか? オーダー時にバイト君たちが しきりに「これ一品で お腹がいっぱいになるような分量ではありませんが よろしいですか?」  と念を押すのが印象的。


*トルトに入ったナランコ山の野菜サラダ・シードルのミストドレッシング
海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8483682.jpgトウモロコシの粉を練って焼き上げたトルトに、ハーブを添えて甘酸っぱいシードルのドレッシングがかかっています。トルトは イタリアの焼きポレンタに似ています。表面は香ばしく 中は滑らかでもちもちっとしたお餅のような食感。直径5cm程の上品な大きさなのがいいですね。この大きさだからじっくり味わっていただけます。甘酸っぱいソースでよそ行きな姿に仕上がっていますが 多分 本場ではこれの5倍はあるものが ドコドカドカって皿に盛られているんじゃないかしら。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8485244.jpg*アストゥリアス
山と海に囲まれたアストゥリアス地方特有の食材を用いたお料理。海の幸(小エビ・アンチョビー)と山の幸(モルシーリャ)を夏野菜(ズッキーニ・パプリカ)とまろやかな酸味のヴィナグレットソースでまとめています。
薄くスライスしてカリッとさせたモルシーリャ(血のソーセージ)が酸味と良く合います。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_849686.jpg*ミニエリョスの野生きのことガモネドチーズの流れるシンフォニー
きのこが入ったジャガイモの冷製スープにガモネドチーズの串刺しが添えてあります。スープは芋の甘みを生かした優しい素朴な味わい。穏やかなきのこの香りも楽しめます。
ガモネドチーズは 牛・山羊・羊の3種類のミルクで作ったアストゥリア地方のセミハードチーズ。ミルクの甘味が穏やかに広がり ほのかにナッツの風味を感じます。食感はグラノパダーノに似ているかな。きょうのチーズの中では これが一番。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8494944.jpg*アロス・コン・レチェとレッドフルーツゼリーのメロディー
アロス・コン・レチェはお米を牛乳で似たデザート。滑らかに漉してあるので プティングというよりは ポタージュのよう。ほんのりとした米の甘さが楽しめるデザートです。グラスの底に赤い木の実のフルーツのゼリーがあります。混ぜて食べると美味しい。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_850452.jpg●Coto de Imaz reserva 1999 ¥6000
リオハのオイヨン村にあるエルコト社で卓越した収穫年のみに作られるというテンプラニーニョ種100%のワイン。色は木苺系の赤味がしっかりしていて、香りはフルーティーで華やか。まろやかな熟成感があり 木イチゴ系の果実味が豊かなエレガントなワイン。Beronia Crianza のような力強さのあるワインとは 対象的な美味しさです。結構好み。
ワインリストは先回と変わらず。手頃な値段でそれなりのレベルの味をで楽しめるコスパの高いものを揃えています。ワインを楽しむならスペインのTapas Bar かイタリアのBarかな。(フランスは別格)

海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8502418.jpg●Pinchos ¥1800
アボガドペースト&ホワイトアスパラ、スペイン風オムレツ、エビ&カニ、トマトの煮込みの4種類のピンチョスに ガスパチョとグリーンサラダがセットになっています。
ガスパチョは 野菜の冷製スープ。暑さで疲れた胃に 野菜の滋味がしみ渡ります。味の決め手は オリーブオイルでしょうか。野菜の味はもちろんですが オリーブオイルの良し悪しが仕上がりを大きく左右しそうです。
ピンチョスでは アボガドペーストがホワイトアスパラの甘味を引き出して美味しい。これが一番好き。ジャガイモ入りのスペインオムレツは プレーンで素朴な美味しさ。トマトの煮込みは 酸味のしっかりしたトマトを煮込んださっぱりとした仕上がり。ドライトマトの旨味との対比が面白い。エビ&カニは想像通りの味。悪くはないけれど 驚きもない。ワインのつまみにはちょうどいい分量。


海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館 Tapas Bar(5)_d0035716_8501488.jpg●チーズの盛り合わせ ¥1600
マンチェゴ・カブラレス・イディアサバルと先回と同じラインナップ・・・なのですが 冷蔵庫から出して切り立て・・という按配。しばらく時間をおいてもトロける気配ナシ。どうやら冷蔵庫でカラッカラに乾燥してしまったとしか思えません。管理状態があまりよろしくないようです。美味しかったチーズだっただけに ちょっと残念。 


アストゥリアセットは 先回のマドリード週間の時のような衝撃こそありませんでしたが、ひとつひとつの料理は小さいながらも アストゥリア特有の郷土料理のエッセンスが盛り込まれ そこに暮らす人々の日常の食卓が見えてくるような面白さがありました。田舎料理を無理矢理よそゆきに仕立てた感がしないでもないですが 分量に圧倒されることなく 胃袋的にも気持ち的にも余裕をもって 色々な味を楽しめるのがこのセットメニューの魅力かな。スペイン各地の特色あるお料理を気軽に試せるこの企画。シリーズ化して 第3段、第4弾と続くことをちょっと期待しています。


「アストゥリアス2005を味わう」が楽しめるのは・・・ 
  日時:7/24(日)まで 13:00-15:00 18:00-20:00
  場所:スペイン館 Tapas Bar
  料金:¥2000

 
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Tapas Bar での主なメニューと感想については
トップシェフの味を堪能@スペイン館「Tapas Bar」 (1)
生ハム&シェリーで至福の時を@スペイン館「Tapas Bar」(2)
組合せの妙を堪能「マドリードの一口」@スペイン館「Tapas Bar」(3) (前回の限定メニュー)
ワインの充実が嬉しい@スペイン館「Tapas Bar」(4)
リオハを味わう@スペイン館「Tapas Bar」 (6)
ドン・キホーテ限定Menu@スペイン館「Tapas Bar」 (7) をご覧下さい。
by expo-tabenomi | 2005-07-21 08:51 | ヨーロッパ
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