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生ハム&シェリーで至福の時を@スペイン館「Tapas Bar」(2)

インテリアが白で統一されたお洒落なTapas Barの中で チョークで「どんぐり育ちの豚」と書いた黒板が不思議な存在感を漂わせています。スペインと言えば ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ!
2度目の来訪なら スペインならではのハムやチーズで一杯楽しむのはいかがでしょうか。

生ハム&シェリーで至福の時を@スペイン館「Tapas Bar」(2)_d0035716_8404183.jpg●イベリコ豚の生ハム ¥2400
薄く削られた生ハムが お皿を敷き詰めるように素っ気無く並べられ 薄いバゲットが添えてあります。すぐにも手をつけたいところですがちょっと待って!少々時間をおいて脂の感じが良くなるのを待ちましょう。

イベリコ豚の生ハム(ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ)は 樫の森に自然放牧され たっぷりのどんぐりを食べて育ったイベリコ豚の生ハムです。体重を1キロ増やすために必要などんぐり量は8キロとも。放牧期の体重増加率が50%以上の豚が晴れて「デ・ベジョータ」になります。たっぷり食べたどんぐりの脂肪分が熟成過程でハム全体に浸透し、あの独特の風味とコクを生み出しています。

生ハム&シェリーで至福の時を@スペイン館「Tapas Bar」(2)_d0035716_8411334.jpgイベリコ豚の生ハムの美味しさは その脂にあります。口に入れて舌に触れた瞬間、さっと脂が溶け独特の木の実の甘い香りが口いっぱいに広がる感覚は デ・ベジョータならでは。

シェリーを一口含んでからいただくと 美味しさは倍増。シェリーの香りが生ハムのナッツ香を引き立て、舌の上で脂と溶け合う感じはなかなか素敵です。至福の一瞬ですね。その後は 肉の旨味がガツンときて 噛み締めるごとに肉の旨味が味わえます。

一緒にいただく赤ワインは・・・と選ぼうにも選択肢が少ないのが難。「今週のお薦めワイン」が一応はあるのですが 週半ばで品切れになっていることもあるので 自然と TORRES を飲むことになってしまいます。イタリア館のCafe Torino並みの充実度があれば・・・。しかしながら TORRESの赤とイベリコ豚の生ハムは お互いの力強さを強調しあうパワフルな組み合わせ。これはこれでワインが グイグイと飲めてしまうから良しとしなければいけませんね。

   Cafe Torino: グラスワインは充実。ハム系の味わいは もう一歩。
   Tapas Bar : 生ハムは美味しいが ワインの選択肢に欠ける。


ワインをより美味しく楽しむのに欠かせない「チーズ」。スペインのチーズは どれも似たりよったり・・・と思われがちですが 日替わりチーズの盛り合せは なかなか充実した内容です。

生ハム&シェリーで至福の時を@スペイン館「Tapas Bar」(2)_d0035716_1132718.jpg●チーズ盛り合せ
この日はスペインの 代表的な3つのチーズの組合せでした。
◎Manchego(マンチェゴ)
スペインを代表する羊乳チーズです。産地は ドン・キホーテの舞台=ラ・マンチャ地方。ねっとりとしたミルクの甘みとほのかなコクを味わう食べやすいチーズ。

◎Idiazabal(イディアサバル)
軽いスモーク香と酸味が特徴のバスク地方のチーズ。 火を通したり、アイスクリームに混ぜ込んで食べるなど 一手間かけて食べることも多いようです。TORRESと飲むと個性の強さが強調され、お互いの強さが旨味を引き出しあう感じ。

◎Cabrales(カブラレス)
この3つの中で強烈な個性が際立っているのが アストゥリアス地方が産地のこのブルーチーズ。
自然の洞窟の中で熟成させる時に自然発生する青カビは 野性的な力強さがあります。今回は カビの広がり方や熟成度具合が申し分ない良い状態のものに出会えました。チーズ好きには堪えられません。大満足。オレンジの花の蜂蜜など香り良い蜂蜜とあわせられたらなお良かったのだけど・・・それは贅沢かな。こういう個性の強いものも ちゃんと出してくれるところが嬉しい。但し日替わりなので、食べやすいクリームチーズなどが組み合わさる時もあるそうです。

チーズの盛り合わせのポーションや付合せのバリエは スイス館のAlpen Rose に軍配があがりますが チーズ1かけらの凝縮感や味の奥行きと広がりについてはこちらが数段上かな。

    Alpen Rose:優しい味のチーズを美味しいパンとフルーツ、よく冷えた白ワインと楽しむ。
              軽めのランチとしても。
  
    Tapas Bar :個性的なチーズをちびちび舐めつつ渋めの赤ワインやシェリー酒を楽しむ。
              食後のお楽しみとして。


酒のつまみに関しては 申し分ないだけに ワインの選択肢が限られているのが残念でなりません。「今週のお薦め」に期待をかけるなら 当面の狙い目としては この辺りの日程でしょうか。
    
      バスク週間      6月13日〜6月19日
      アストゥリアス週間 7月18日〜7月23日
      スペイン・ウィーク 7月24日〜7月31日

++
ハムにしてもチーズにしても 独特の土臭さがあり、強烈な個性を主張しているのがスペイン。
それ故に シェリーなどの香りもアルコールコール度数も高いお酒と 好相性なのでしょうか。
日本で例えるなら 日本酒文化圏ではなく 焼酎文化圏に近いのかも。
シェリーの選択肢がそれなりにあったのもそのせいかしらん・・・なんてふと思ったのですが・・。

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6/30現在 ボトルワインの充実度は好転。ワイン専用のメニューができ、赤・白・スパークリングがそれぞれ数種類づつ用意してあります。赤は ナバラやリオハのワインが中心に11銘柄。選択肢が増えました。価格帯は 3000円台~6000円台と手頃なものが多いのも魅力。私の中でのスペイン株が急上昇。

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Tapas Bar での主なメニューと感想については
トップシェフの味を堪能@スペイン館「Tapas Bar」 (1)
組合せの妙を堪能「マドリードの一口」@スペイン館「Tapas Bar」(3)
ワインの充実が嬉しい@スペイン館「Tapas Bar」(4)
海のスイス=アストゥリアスを味わう@スペイン館「Tapas Bar」 (5)
リオハを味わう@スペイン館「Tapas Bar」 (6) 
ドン・キホーテ限定Menu@スペイン館「Tapas Bar」 (7) をご覧下さい。
by expo-tabenomi | 2005-06-02 01:23 | ヨーロッパ
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